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遺 言

「 遺 言 」とは?

自分の死後、自分の財産の処分方法について、自分の意思や希望を書き残してお

くことを「遺言」といいます。15歳以上のであれば誰でも遺言することができます。

よく耳にする「遺書」と「遺言」は違います。遺言には決められた形式があり、せっか

く書き残しても形式を守っていなければ遺言として認められません。形式が守られた

「遺言」は法律で保護されるため、財産を引き継ぐ権利を持つ人(相続人)は、遺言

の内容に従わなければなりません。

一方、「遺書」については、とくに決まりがないので、書き残された内容に従うか否

かは相続人の心しだいとなります。

◆ 遺言の方式

・普通方式の遺言
人が自分の死後を考えたときに残す一般的な遺言です。
普通方式には、
自筆証書遺言公正証書遺言秘密証書遺言の3種類があります

・特別方式の遺言
危険な事態や死が目の前に迫っているときや一般社会から離れた場所にいるときな
ど、普通方式で遺言を残すことができない人のための遺言のことです。
危急時遺言隔絶地遺言の2つがあります。

危急時遺言

① 一般危急時遺言

怪我や病気などで自分の死が目の前に迫ったときにする遺言です。
遺言をする時は、三人以上の承認が必要となります。
遺言を残したい人は、証人の一人に口頭で遺言の内容を伝えます。
証人が遺言の内容を書面に書き写し、他の証人に読んでもらうか、読み聞かせ
るかします。
それぞれの証人が内容を承認したあと、その書面に署名・押印し、遺言があった
日から20日以内に証人あるいは遺言者と利害関係のある人によって、家庭裁判
所に遺言の確認をしてもらいます。
この確認をしてもらわないと遺言としての効力が発生しません。
遺言者が亡くなったあとは、自筆証書遺言と同じく家庭裁判所の開封と検認が
必要となります。

② 船舶遭難者遺言

乗っていた船が遭難したことによって、自分の死が目の前に迫ったときにする
遺言のことです。
遺言を残したい人は、2人以上の証人の前で口頭で遺言の内容を伝えます。
緊急時なので、証人はその場で遺言の内容を書面に書き写す必要はありません。
遭難状態が終わり、危険が去った後に記憶に従って書面にし、署名・押印します。
その後、証人の1人または遺言者と利害関係のある人によって、速やかに家庭
裁判所に遺言の確認をしてもらいます。
この確認をしてもらわないと遺言としての効力が発生しません。
遺言者が亡くなったあとは、家庭裁判所で開封と形式の確認(検認)をすることが
決められています。

隔絶地遺言

① 伝染病隔離者遺言

伝染病やその他の行政処分によって、一般社会と隔離された場所にいるため、
普通方式で遺言ができない場合に認められる遺言のことです。
警察官1人と証人1人以上による立会いが必要です。
遺言を残したい人が自分で遺言書を作成することもできますし、ほかの人に書い
てもらうこともできます。
遺言書には、遺言者の署名・押印のほか代わりに遺言を書いた人、立会った人
全員の署名・押印が必要です。
遺言者が亡くなった後は、自筆証書遺言と同じく家庭裁判所での開封と形式の
確認(検認)が必要です。

② 在船者遺言

船に乗って航海中の人がする遺言のことです。
船長または事務員1人のような2人以上の立会いが必要になります。
遺言を残したい人が自分で遺言書を書くこともできますし、他の人に書いてもら
うこともできます。
遺言書には、遺言者、遺言を書いた人、立会った人の全員が署名・押印しなけ
ればいけません。

◆ 遺言の種類

・自筆証書遺言
すべての内容を自分で書きます。
作成した日付、署名、押印が必要です。
ワープロやパソコンで作ったものや、他人に代筆してもらった遺言は無効となります。
また、内容が理解できなかったり、字が読めない遺言も無効となります。
自筆証書遺言の場合、遺言者が亡くなった後に遺言を開封する際は、事前に家庭裁
判所へ持っていき検認を受けなければいけません。
自筆証書で遺言を作ろうとお考えでしたら、専門家(弁護士、司法書士、行政書士など)
にご相談されたほうが良いでしょう。せっかく遺言を残すのですから、トラブルにならな
いような完全な遺言書にしましょう。

・公正証書遺言
相続人が公証役場に行き、遺言で残したい内容を口頭で伝え、公証人が書き取って
作る遺言のことです。
公証人が書き取った遺言の内容に間違いがないか証明してくれる証人を2人以上
立ち会わせる必要があります。
遺言は公証役場で1通保管するので、自分以外の人によって偽造されたり無くしたり
する心配がありません。
また、公正証書遺言については、家庭裁判所での開封と形式の確認(検認)が必要
ありませんので、家族の手間を減らすことができます。
ただし、作成に手間と費用がかかりますし、証人や公証人とはいえ、遺言の内容を
自分以外の人に知られることになります。

・秘密証書遺言
遺言書を残したい人が遺言を作成して署名・押印をした後に封筒に入れて封印します。
公証役場へ持って行き、自分の遺言書であることを伝え、公証人に承認してもらいます。
公正証書遺言と同じく証人を2人以上立ち会わせる必要がありますが、公証人も証人
も遺言の内容については、まったく知らされません。
自筆証書遺言とは異なり、パソコンなどで作成してもかまいません。遺言の内容や
形式に不備があると、遺言として認められない場合があります。遺言の開封は、家庭
裁判所での検認が必要です。

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